この記事は
メキシコで事故に遭ったら困るので、今のうちに脳内予行練習しておきたい。なので、実際にメキシコで事故った奴、出てこいや~~~!!!TAKADA。
というあなた向けです。
こんにちは。
タイトルの通り昨日人生で初めて事故られ、ついでにほぼ無実のはずの広田弘毅元首相が、東京裁判で死刑になったことに対し怒りに満ち溢れている漢リュウです。
今回は、私の実体験を通して皆様がメキシコで交通事故を起こした際にどう対処するのかをお伝えできれば光栄です。
また、ついでに注意喚起にもなればなお本望でございます。
※なお、本記事ではちょいちょい中途半端な歴史ネタを挟んでおりますが、異論がある方はコメントをドシドシ書いていただけると喜んで鑑みます。
イ)何が起きたか
出勤のためにいつもどおり意気揚々と家を出発し、
「二・二六事件後に北一輝氏が死刑になったのはおかしいのでは?及びトルーマン(原爆投下指示)が爆殺されないのも不公平」
なんてことを考えながら高速道路の真ん中の車線を走行していました。
職場の工業団地の手前に差し掛かった辺りで、いきなり爆音とともに車の左側のサイドミラーが玉砕し殉職されました。
何かと思って「何コラ、タココラ。」と叫び左を見ると、数時間前にはなかったはずの白い大型トレーラーが出現しており、私の存在を完全に無視して右に無理やり寄ってきました。
それにより私は右に押し出される形となり(決まり手:押し出し)、なんとか車体ごと右へ受け流そうとしました。 ちゃらちゃっちゃっちゃらっ茶ー
右車線には他の車が数台走っており、あわよくば彼らを巻き込む大惨事大戦になるところでしたが、持ち前の粘り強さと恋しさとせつなさと心強さを駆使してすんでのところで持ちこたえました。
「噛み付くならしっかり噛み付けよ、コラ」と、そのトルーマンないしスターリン級の鬼畜トレーラーに言おうとしましたが、
大脱走スマッシュブラザーズして去っていきやがったので、私も会社に遅刻したくない思いが相まってそのまま職場に直行しました。*1
(この国はこの手の接触事故で止まる正直者は、国宝レベルです。ちなみにひき逃げ率もほぼ100%です)
当ててきた輩もいなければドライブレコーダーもないので、現場検証もへったくれもありません。それぞメキシコ。
果たして、こんな状況で保険は適応されるんでしょうか?
ロ)その後の対処
会社に着いてすぐに車保険会社に電話しました。
この時午前7時で、顧客の電話対応が排泄物レベルの国なので心配しましたが、
さすがに保険会社は一発で出てくれました。
主に聞かれた内容は以下の通りです。
- 保険の契約番号
- 名義人の名前
- 何が起きたか
- いつ起きたか
- 車はどうなったか
- けが人はいないか
- 誰が運転していたか(保険の名義人かどうか)
- 当てた側は逃げたのか、止まったのか
- 車に液漏れはないか
- 車は走行可能かどうか
- 電話番号
- 住所
- 得意な決まり手は何か(リュウの回答:突き出し、はたき込み、モロ出し)
など
この電話越しでの口頭でのやり取りで、保険会社が大まかなレポートを作成します。
電話後、携帯のSMS経由でフォーマットが送られてきて、そこに事故後の車の写真4枚(左前・左後ろ・右前・右後ろから)・免許証の写真・Tarjeta de Circulaciónの写真を貼り付け、事故の状況の説明を書いて送りました。
その後約2時間後に、保険会社からの指示や補償額は大体いくらかなどを送ると言います。
・・・いや、ちょっと待てちょっと舞て、汚兄さん。
ある事に気づいてしまいました。
事故がどこで起こったかは聞かないんかーーーーー髭男爵ーーーーーい。
→私の予測ですが、恐らくこの程度の事故なら全員当てた側が逃げるので、現場検証もできないし場所はどうでもいいんだと思います。
→逆に言えば、仮に駐車に失敗してこんな感じになっても、事故と判断されれば保険が下りることになると思います。いいのかそれ。
ハ)保険会社の指示と補償額
写真付きのフォーマットを提出して2時間半くらいして、待望の指示書のメールが届きました。
その内容は、
- 以下の修理工場に来てネ!(住所付き)
- 修理代はいくらかかったとしても1810ペソで、それ以上は会社負担
- 修理工場ではコロナに気を付けようネ!!
とのことでした。
会社が負担してくれるのはありがたいんですが、
一方的に凸られた側が1810ペソ(約1万円弱)を払わされるのは腑に落ちません。
しかもよく見ると、その指定の工場の場所が殺人事件多発の危険地区というオチ。
行きたくNEEEEEEEEEEE。
その修理工場。言うほど危なそうな感じでもありません。google maps 様より
ニ)修理工場に赴く
4にたくないので気が進みませんでしたが、そこしか選択肢がなかったので仕方なく仕事後にイキました。
ていうか、サイドミラーがなくなったせいで、車線変更の際にいちいち振り向かないといけなくなって落ち着きません。
ここで一曲。
不倫向かないで~東京~のひ~と~~~。 AIちゃんのことではありません
危険地区なのに迷ってしまい恐怖を感じましたが、なんとか着きました。
早速おねいさん(少しやせれば絶対美人)が対応してくれ、車の写真をパシャパシャっと撮って、いろいろ説明してくれました。
おねいさん曰く、
サイドミラーは保険会社に頼むけど、多分1週間かかるヨ!修理は4~5日かかるから、車なしで生きながらえてネ(´◉◞౪◟◉)
修理費は5千ペソ以上かかるけど、いくらかかっても1810ペソだけでいいYO!誠によかっ種(´◉◞౪◟◉)
とのことでした。
お金はそれでも高いと思いますが、現場検証もなしでも保険が下りるのと他界沙汰にはならなかったのでよしとしましょう。HAHAHAHAHA。会心の滑り!
また、念のためサイドミラーなしで走っても罰金は取られないことを確認しましたが、
運転しづらいのでYA☆DA。
あと、合計2週間くらいかかるとのことですが、メキシコのことなのでよくて1か月でしょう。やれ殺れ。
まとめ
ポイントは、次の通りです。
- 大型トラック・トレーラーには全力で近づかないように心がける
- ドライブレコーダーは付けた方がいい
- 左から来たものも右に受け流した方がいい
- 現場検証なしでも保険は下りる
- メキシコは野蛮である
- でも盗るーマンさんはもーーーーっと野蛮です
というわけで、いろいろ理不尽かつ面倒なので、運転には神経質になりましょう。
この話の続報と、このシチュエーションで使えるスペイン語講座はまた別の回でやります。
本日も最後まで温かい目で読んでいただきありがとうございました。
↓その後について(驚愕)
なんと、こんな事件も?????
*1:なお、この国のトレーラーや大型トラックの運転手は、大抵薬ブーツをやっていたり居眠り運転をしているそうです。なので、全力で奴らから離れるよう心掛けましょう。特に抜かす際は要注意